ドバトのドーヴァート

おとといの朝のこと。家のドアを開けたらハトが死んでいました。

その辺によくいる灰色のハト、ドバトが仰向けに転がり、羽根が散乱している。ピクリともしない。そろっと触れてみるとまだあたたかい。靴を履いている時にもカサカサ物音がしていたから、開ける直前までもがいていたんだろう。傷が二カ所にあるから野良猫がガブッとやったのかも。せっかく獲ったのに驚いて逃げちゃったのか。
店に行く前に、急ぎ散らばった羽根を掃除したあと、こんな機会もめったにないのでしばし観察させてもらった。まだ柔らかい脚の鱗のような点々や爪。飛ぶ羽根と羽毛とその中間の羽根。
猫が取りにくるかと脇に寄せておいたけど、帰宅してもハトはそのままだったので埋めることにした。とはいえ借家の小さな庭は砂利土で掘れず。夜、バケツに入れたハトとシャベルを自転車に乗せて緑の多い場所まで走り、柔らかい土の下に埋葬した。「ドバトのドーヴァート ここにねむる」とは書かなかったけど、あの何番目かの木の下。
そして家の天井でカサカサいってた音がおとといから聞こえない。ドーヴァート、同じ借家に住んでたんだな。同居鳩よ安らかに。

2012年1月18日 | ウレシカつれづれ