ペットショップにいくまえに版画展:トークイベント

日曜日は、獣医師で童話作家の南部和也さんどいかやさんとりごえまりさんによるトークイベントでした。南部先生はとりごえさんちの猫たちが行きつけの動物病院の先生で、絵本『ネコのラジオ局』、フリーペーパー『ネコの種類のおはなし』を手がけたコンビでもあります。
南部先生は、どいかやさんが作った『ペットショップにいくまえに』を初めて手にした時「この人どんなひとなんだろう。会ってみたい!」と思ったそう。ペット産業が儲かる社会で、そのタイトルを使うのは勇気のいることだと。(その後、かやさんの個展で初対面されたそうですが「こわい人じゃなくてよかった」とおっしゃってました。笑)

トークでは、南部先生の専門的で現場ならではのお話に驚いたり頷いたり。現代の動物病院はペットショップがあって成立つ商売という面が大いにあることを前置きつつ「実際のところ」をお話いただける貴重な機会でした。
純血種って何?
白も黒もグレーも三毛もトラも、外を歩いている野良猫も「雑種」ではなく「イエネコ(ドメスティックキャット)」と呼ばれる同じ種類。その中の個性をピックアップして人間が作り上げたのが品種として高価に売られている。
「ファンタジーなんですよ」と南部先生。ロシアンブルーもアメリカンショートヘアも、実際はロシア生まれでもアメリカ生まれでもない。人間が作り上げたキャラクター設定なんですね。無理な交配で作り上げた結果、遺伝的な病気を発生することもある。犬はより問題があるケースが多い。事実を知ることで見え方が変わってきます。
(確かに、私たちが子どもの頃にイメージしていたチワワと今のチワワではずいぶん様子が違うし、古い図鑑を見るとブルドッグの体型も変わってる。しかも自力で出産できないとか...)
先生のお話は明快でとても面白かった。他にも色んなことを話していただいたのですが書き切れず。。もっと多くの人に聞いて欲しいと思いました。三人のトークとお客様とのやりとりも楽しく、笑いもあふれ、ミラクル(↓)もあり、小さいけれど明るい光を感じられる時間でした。南部先生、かやさん、まりさん、ご参加の皆様、ありがとうございました!

(とりごえまりさんtwitterよりコピペ)
今日のトークイベントでは南部先生やかやさんとお話できたこと以外にもうれしいことが。お客さんの中で娘さんが子猫を飼いたいと言っているがなかなか縁がなく5年経った...と話された方がいて、するとお客さんの中に授乳中の保護猫を世話している方がいて、その場で譲渡話が進んだ!これこそご縁。

(どいかやさんtwitterよりコピペ)
今日は獣医師の南部和也先生と、とりごえまりさん(ネコの種類のおはなし・コンビ)とのトーク。2時間あっという間。もっと聞きたかった。おもしろかった。純血種とは何ぞや?元々は貴族たちの自慢・ファッション、競い合い、気まぐれな遊び。そして今では格好の金儲けか。トホホ。まずは知ってほしい。

どいかや作「ペットショップにいくまえに」
とりごえまり作「ネコの種類のおはなし」

「ペットショップにいくまえに」版画展〜みんなのいえ〜
〜10月7日(月)まで
 open 12時〜19時 ※最終日も同じ
» URESICA(ウレシカ)shop & gallery(世田谷区経堂)

2013年10月 2日 | 展覧会・イベント情報