「夜明けまでにはまだ時間がある。」nakaban 植田真 二人展風景

植田真さんとnakabanさんに展示の相談をしたのは2013年晩秋のこと。各々に活躍する作家が二人展という形をどう捉えるかドキドキではありましたが、結果、お二人が楽しんで臨んで下さり、本当に素晴らしい展示になりました。
テーマや展示方法などすべて二人にお任せ。会期も近づいた頃には二つ窓の開いた額装マットが届いて驚きました。今になってみれば、二人が最初の打合せをしたところからすべて記録しておきたかった。きっと背中がゾクゾクするロードムービーが出来たんではないかな。

設営時のnakabanさんと植田さん。広島と神戸と離れた街に暮らすお二人、お互いに描いた絵をここで初めて出し合う。手前にはライブのセットリストのように、お互いが出し合った言葉が並んでいます。


nakaban / makoto ueda
夜明けまでにはまだ時間がある。

同じタイトルで二人が描いた絵2点を額装し、なんと一つの作品として販売しています。

驚くほどシンクロしていた二人の作品「低い水平線と生け垣に囲まれた街区」左 植田真 / 右 nakaban(部分)

絵と言葉と音楽、そして旅。筆遣いなど作風は異なるものの、植田真さんとnakabanさんの絵はどちらも、ここではない何処かへ運んでくれる装置が組み込まれているよう。
一つの言葉にそれぞれが描いた二つの世界は同じ町なのか、すぐ隣り合う場所のようでもあり、地球の裏側なのかもしれない。それとも異なる時空にあるのか。想像を掻き立てられます。
ある人が「赤と青の眼鏡かけて手前に立体が見えるようだね」と言い、膝を打ちました。

お二人が一枚の絵に筆を入れた合作も2点あります。

階段を上がり振り向くと見つかる「南 SUR」もその一つ。


hortaのパンとお菓子も人気でした。(完売)

nakabanさんのライトボックスに使われているのはベイキングパウダーの缶。

そう、ライブもすごかった!6日に開催した「遠い町の食堂で聴いていたラジオのように」

植田さんのギターとnakabanさんのライトボックスによるセッション。

ライブはもちろん、作品展示すべてがセッションしています。

「ここは絵の中の旅の一つの野営地のようなものかもしれない」挨拶文の言葉にしびれます。2階の奥まった右手の壁に二人展の経緯を綴った文章を貼っています。こちらもぜひ読んでいただきたい。

会期は22日まで。どうぞお見逃しなく!

nakaban / makoto ueda
夜明けまでにはまだ時間がある。
9月22日(月)まで

open:12時ー20時(最終日も同じ)

2014年9月18日 | 展覧会・イベント情報